イリモノづくり

デザインは身近にありました。要るもの作ろう イリモノづくり。

素材表現とデザイン

通信 空デのスクーリングがありました。
「素材表現とデザイン」です。

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素材表現とデザイン

素材」をよく観察して、考察して、素材の魅力や特性を「表現」することでデザインへと展開していく授業。


いろんなことが重なって、僕が授業を担当することになりました。プレッシャーはすごいものでしたが、楽しく2日スクーリングができました。



大きなキーワードは「創造力」。
大人になればなるほど、思考は凝り固まってしまう気がしますが、何かを生み出すためには、いろんな視点を持って解きほぐしていくのが大事なんだと思っています。このスクーリング、図面を描いたり模型をつくる授業とは違って、考える時間はありますが、そのぶん「生みの苦しみ」がある授業。僕が学生時代に受けたときとは、内容が変わっていますが、生みの苦しみはきっと同じなんだと思います。



提出物は、作品の写真でした。素材から生み出したデザインの作品写真。デザインを学ぶ上では、写真もプレゼンテーションの一つ。僕自身の(失敗の)経験から、写真にも力を入れてくださいと伝えました。出来上がった作品と、作品の写真には、面白いものも見られました。

コーヒーフィルターから集合住宅の新しいカタチを提案されたり、ビニール紐からアクセサリーブランドが生まれたりエトセトラエトセトラ。写真を貼って、いろいろ書きたいところですが、僕の作品ではないので著作権云々で、詳しく書けないのが残念。

合評もゆっくり行えて、全員でいろんな視点や発見を共有できたんではないかと思います。


また、授業内では参考となるようなアート作品やデザインを紹介したりしました。その中で、僕がしている事例として「みにくいあひるのジュエリー」の話をしたりさせていただきました。これも素材から生まれたデザイン。







創造性について

さて、今年はご縁あって通学の学生(いわゆる普通の大学生)と、通信の学生(いわゆる社会人大学生)と、両方ともに関わることができましたが、両者で違いを感じるのは「創造力」だったような気もします。

歳を重ねると、経験も重ねることができます。そして過去の経験から、より良い行動をすることができるようになります。より良い行動とは、失敗の少ない行動であったり、より短時間でできるようにしたりとかそういうの。


実際に行動しなくても、頭で「なんとなく」こうした方がいいというのが経験的にわかる。それはそれで素晴らしいことですが、この「なんとなく」というのが曲者


やってみなくても、無意識に頭の中でフィルタリングして、答えを絞ってしまう。


大人になればなるほど、人生経験が豊富になるので、いろんなことを考えたり組み立てたり、まとめたりすることが得意になっていくような印象です。



創造のタネは、とても繊細です。バカらしいことや、最終的に失敗に結びつきそうなことは、自分や近しい人がすくい上げなければ、誰がすくえるのか。自分や周囲の人が、「それいいじゃん」って面白がっていくことで、ただのアイデアはどんどん具現化して、実現していくことにつながっていきます。

だから、楽しむこと、面白がること、共感を伝えてあげることがとても大切なんだと思うんです。



ところで、創造のタネはなぜ繊細なのか。
それは、創造したものが正解かどうかそもそもその時点ではわからないから。前例がないから。そして前例のないものは受け入れられにくいから。みたいなことによるんだろうなと思っています。



世の中、創造がすべて、だとは思っていません。が、創造がすべてじゃないにせよ、より良い世界をつくっていくために、ただのアイデアを楽しみながら出し合って、具現化して、より良い世界をつくっていきたいですね。デザインとは、「共感をつかって人の行動を変えること」だと僕は思っています。


「あ!なるほど!それいいね!」っていうデザインをしていきたいですね。よりよいみらいのために。







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