イリモノづくり

デザインは身近にありました。要るもの作ろう イリモノづくり。

デザインの共感性


プロダクトのデザインも、グラフィックのデザインもしています。
そんな日々です。



はてさてデザインって何なんでしょう。

狭義のデザインが「意匠」で、
広義のデザインは「設計」だという考え方が、デザインの世界では一般的です。


ただ、元・設計開発職をしていた人間からすると、デザイン=設計というのはどうも腑に落ちないのが正直なところ。
だってデザインの仕事と、設計の仕事って、作業としてずいぶんと違うもんね。


デザインのキーワードは共感

じゃあデザインとは何かというと、持論は以前にブログでも書いていますが、
「デザインとは、共感されるかたちで具現化するために試行錯誤すること」です。


maili.hatenablog.com


それは「共感性をもって、問題や不安を解決すること」と言い換えられるのかもしれません。いずれにしても、キーワードは共感性です。美しいものをつくることがデザインだということも、「美」という感覚がデザイナーとユーザーの間に生まれる共感であるものです。モノを作らずに行うコトのデザインも、みんなを惹き付ける必要があります。惹き付けるためにはデザイナーと周囲の人々との間に共感性が必要です。


クリエイトとクリニックなデザイン

デザインの仕事にも色んな仕事があります。ひとつの視点として、大きく分けると「クリエイト」を行うデザインと、「クリニック」なデザインがあるんじゃないかと考えました。
クリエイトなデザインは、まさに0から1を生み出すデザイン。新しいことを考えて、共感性を用いて具現化していくもの。クライアントからの請負であったとしても自発的なデザインというイメージでしょうか。
一方のクリニックなデザインは、例えば、ある会社の製品に対して、より良くすべく施すデザイン。それは後付な意匠デザインというだけではなく、ユーザーとの関係性を考えて再構築するものも含みます。こちらはクライアントから請け負って行うデザインです。


クリニックなデザインでもやはり共感性は重要なポイントになると思います。
自分のプロダクト・プロジェクトが、関係する人々にどう思われているかわからない不安を解消するためには、そして、関係する人々を惹き付けて遂行していく必要があるという場合には、やはり共感性の必要がありそうです。


共感性で人との関係を構築する

機能で人を惹き付けることもできますが、機能ではどうしようも出来ないものもまた多くあります。
美しさや心地よさなどという、定性的で測れない人の感覚を扱うためには、共感性をもって、やっていること・つくっているものに対して、周りの人々との関係をつくることができる、ということがデザインのメリットなのかもしれません。


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