イリモノづくり

デザインは身近にありました。要るもの作ろう イリモノづくり。

端材デザインを観てきました。

マルチタスクはどちらかというと苦手です。
が、頭の中では常にいくつかのアイデアを並行して考えていたりすることが多いです。
一つがダメになってしまったときの保険のためだと思います。性格上。

さておいて、その並行している中のひとつが、端材や廃材を使ってデザインをしようというものだったりします。


さてさて、いきなり話は大きく逸れますが、人類の歴史の話。
人は歴史の中で、ものを使うことで生活をしてきました。
あるものを使うことから、無いものは作るようになりました。欲しいものだけではなく、まだ、欲しいと考えていないものまで、作りだしました。
一方、作りすぎたものや、その結果生まれた、捨てられるだけの副産物、さらに必要以上に消費されたエネルギーは、今後、人の生活にどういった影響を与えるんでしょうか。

なーんていうことを考えていると、必然的に端材や廃材を使ってできるデザインを探すことに繋がったわけですはい。
ちょうどそんなことを考えていた折、端材を使ったデザインの展示が大阪で行われていたので観てきました。


その展示は、「不良品から富良品へⅢ」というものです。もう3回目ってことなんですかね。続きものならまた行こう。

machi-decor.com

端材から、価値のあるものを生み出そうと、さまざまなクリエイターがプロダクトデザインの展示していました。
素材として使われていた端材には、色々ありましたが、エンジンのバルブなんてのもありました。というか、バルブってそもそも端材なんでしょうか?バルブ目的でバルブを作っているはずなのに。寸法が出なかったりしてハネられたものなんですかね。どこかに説明が書いてあったのかもしれませんが疑問点。


色んなプロダクトが置いてある中で、興味を惹かれたのはごく一部でした。やっぱり端材という副産物を、主として使っている以上は、実用上の最適なものとしては距離が生まれてしまう感じがありますね。コンセプトはわかるんだけど…みたいな感じ。

一番良かったのはこれ。

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アルミ鋳造の湯口です。なんとまぁコアな端材なんでしょう。
何の前振りもなくここでワンポイント講座ですが、湯口って、アルミを溶かして注ぎ込んで形作るときの、いわゆる注ぎ込み口のところです。絶対生まれるけど、使わないもの。アルミはリサイクルされるので、基本はまた溶かされて材料になります。
写真は見た感じ、湯口そのまんまですが、これが立派なプロダクトです。湯口ペーパーウェイト。
さりげなく、底面に、ゴムか布か何かが貼り付けてありました。置くところに傷をつけたりしないように。ただそれだけ。


今回の展示のさまざまなプロダクトの中で、魅力を感じたものに共通していることは、どちらかでした。「端材をそのままの形で使っている」もしくは、「あっ、これって端材なんだ!って、端材ってわからないレベルの素材として使っている」。

端材という、いままで目を向けられなかったものに目を向けてもらうためには、そのものをアピールする方法が良いのかもしれないですね。
湯口のペーパーウェイトで面白いと思ったのは、価値を上げているところです。アルミはリサイクルされるので、価値がゼロなわけではなく、少なからず価値はあるんですよね。ただ、リサイクルしてただの素材として使われるよりも高い価値(値段)をつけられる点。


面白い展示でした。高架下の、いかにも使われてなさそうなところで行われていたいうのも。
にしても、展示されていた作品、結構売れてました。時代ですね。完売もあったし。…僕もつくろうかしら。





そうそう、
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