要るもの作ろう イリモノづくり

デザインの話を中心に書いています。デザインは身近に。

ひとこと書評(2015/7)

せっかく結構な量の本を読んでいるので、一言ずつでも感想文なり、そこから思いついたことなんかを書いてみようと思う。
区切りが良いので一ヶ月ずつのくくりで。

書く気が続けば月を遡って書いていこうと思うし、今回限りかもしれない。
でもまぁ、自分一人のブログだしそれも含めてアリかなと。

読んだ本はブクログに記録していっているので、その本棚から内容を思い出しつつ。booklog.jp

2015年7月に読んだ本

黒猫の三角

黒猫の三角 (講談社文庫)

黒猫の三角 (講談社文庫)

☆4
相変わらず好きな作家の森博嗣さん。
S&Mシリーズをだいたい読んだので、次のシリーズも読んでみようとVシリーズ突入。どんどん読み進められる&頭の良さがにじみ出ている文章は今回もご顕在。物語の内容的にはS&Mシリーズの方が、キャラクターに愛着も湧いているせいか良かったと思うけど、最後にはまさかまさかのどんでん返し。
プロットを固めずに書きながら考えて、かつ、異常な速度の執筆ペースでこのクオリティを書き上げてるっていう事実に脱帽。若干嫉妬。ルサンチマン。
色んな面で参考になる作家さんなので、これからもまだ作品を読んでいけるのが楽しみ。

HIGASHIYA

HIGASHIYA

HIGASHIYA

☆5
美しい紙のうつわ"WASARA"や、和菓子屋"HIGASHIYA"をデザインしているSIMPLICITYの緒方慎一郎さん。好きなデザイナーのベスト3に入るだろう緒方さんの本が出たということなら買うしかないだろう的な。
僕は卒業制作の癒や紙をデザインする際に、参考事例として紙のデザインを探しているうちに"WASARA"に遭遇して、そのまま一気に緒方慎一郎さんの虜になってしまったわけで。先日、ソーシャルデザインアワードの展示で東京へ行った際に、HIGASHIYA GINZAに行って和菓子と空間を体験して、そのデザインに満足。納得。
思考を巡らせて、深く、深く考えていった結果としてのデザインっていうのは、もうそれだけですでに美しい。

高校生のための哲学入門

高校生のための哲学入門 (ちくま新書)

高校生のための哲学入門 (ちくま新書)

☆3
哲学という学問の知識を得るための入門書というよりも、自分たちの人生をどう捉えるか、どう関わっていくのが良いかという参考になるような内容。
学問としての哲学の入門書が読みたかったので、斜め読みして読了。著者のエッセイ的な内容はわかりやすく、自分の人生について考えたいときにはすごく参考になるように思う。こういう本を読んでいると、自分も歳を重ねていることがわかるし、世代ごとの特徴なんていうのも客観的にわかったりもするので面白い。

できる100ワザ Google Analytics 増補改訂版 SEO&SEMを強化する新・アクセス解析術

できる100ワザ Google Analytics 増補改訂版 SEO&SEMを強化する新・アクセス解析術

できる100ワザ Google Analytics 増補改訂版 SEO&SEMを強化する新・アクセス解析術

☆3
デザインを伝えたり、世界観のある文章を書いたりするためにも文章をうまくなりたいと思い、さてそれにはどうしようかと考えた時に、ブログが効率的だろうという一つの結論に辿り着いた。ブログで読んでもらえるということは、きっと共感を得られているんだろうと思って、Google Analyticsを導入。
「文章がうまい→アクセスUP」という構図を描いているけど、怖いのは、定量結果として得られるアクセス数を増やすために、「アクセス数をUPさせる記事を書く→アクセスUP」というように、目的と手段を見失わないようにしないと。

20世紀をつくった経済学―シュンペーター、ハイエク、ケインズ

20世紀をつくった経済学―シュンペーター、ハイエク、ケインズ (ちくまプリマー新書)

20世紀をつくった経済学―シュンペーター、ハイエク、ケインズ (ちくまプリマー新書)

☆3
歴史を知ったり、世界の流れを知るっていうことは、自分の立ち位置を俯瞰することだと思う。今、当たり前に感じていることは、昔は当たり前じゃなかったことかもしれない。戦争だとか市場経済だとか。俯瞰していくことで、視野が広くなって、選択肢は増える。
過去と今が未来をつくる。だから歴史を学ぶ。もっと学生時代に勉強しとくべきだったなと思う教科、社会。
正直、もうこの本の内容は覚えてないけど、自然と経済についての食わず嫌いは和らいだ気もする。

住まい方の演出―私の場を支える仕掛けと小道具

住まい方の演出―私の場を支える仕掛けと小道具 (中公新書)

住まい方の演出―私の場を支える仕掛けと小道具 (中公新書)

☆3
「住まいのつくり方」「住まい方の演出」「住まい方の実践」の三部作(だと思ってる)のひとつ。
リビングや寝室など、各部屋に対しての著者の思想が書かれている前作「住まいのつくり方」の方が面白かった。こちらはドア、家具、本棚、電話、食器など、前作よりもミクロな視点なため、少し具体化しすぎて、著者との距離が離れてしまった気がするのが残念。ただ、読みやすい内容なので、楽しんで読みながら知識を得たりできるのはすごく良い。

喜嶋先生の静かな世界

喜嶋先生の静かな世界 The Silent World of Dr.Kishima (講談社文庫)

喜嶋先生の静かな世界 The Silent World of Dr.Kishima (講談社文庫)

☆4
再び森博嗣さん。
自伝?と思わせる小説。森博嗣さんの著書を色々と読んでいる人にとっては、どこかで見たような感がよく見られるので、あまり読んでない人にオススメ。

空き家問題

空き家問題 (祥伝社新書)

空き家問題 (祥伝社新書)

☆3
空き家問題の現実的な実態が把握できる内容。空き家という問題が生じており深刻化しているという事実はわかっているので、少し解決策の事例や要素が乗っていると参考にできて良かったという印象。

断片的なものの社会学

断片的なものの社会学

断片的なものの社会学

☆5
昨年度に卒業した空間演出デザインコースは、関係性を重視したデザインを行う。関係性とは学問的には社会学だと思ったので、どんなもんんだろうと社会学の本を辿っていくうちに辿り着いた一冊。
知識が得られるわけではないけど、すごく面白い。思わず☆5をつけてしまうぐらいに。
著者が社会学の調査のためにインタビューをしたり訪れた時の記録がメインで、様々な人に巡り合って話を聞いている。
この本も、歴史や世界経済と同じく、視点が広くなっていく感覚を味わえる。

紅茶の本―紅茶とじょうずにつきあう法

紅茶の本―紅茶とじょうずにつきあう法

紅茶の本―紅茶とじょうずにつきあう法

☆4
図書館で何気なく見つけた本。
紅茶についてなんて全然知らなかったので、楽しめた。下戸でお酒が飲めないので、代わりに楽しめる飲み物として紅茶は良いのかもしれない。

百年の孤独 (Obra de Garc´ia M´arquez)

百年の孤独 (Obra de Garc´ia M´arquez)

百年の孤独 (Obra de Garc´ia M´arquez)

☆4
ノーベル文学賞を受賞した著者ガルシア=マルケスさんの代表作ということをどこかで知って、ノーベル文学賞作家の作品ってどんなもんだろうと思って読み始めた作品。
淡々と語られる文体ながらも、物語は壮大。マコンドという町が生まれて、栄えて、そして衰退し滅亡していく百年について、町を開拓したブエンディア家を中心に描いたフィクション。
似通った名前の、普段なら見分け付かない外人ネームが、不思議と見分けもつくし、一癖も二癖もある登場人物になぜか愛着も湧いてしまったりする不思議さ。それが文章力というか技術なんだろうと思う。
ハッピーエンドじゃないけど、読後感も良い。どの点がノーベル文学賞に至ったのかはわからないけども、随所随所に他の小説とは違うなーと思わせられる箇所があってなるほど感。

つむじ風食堂と僕

つむじ風食堂と僕 (ちくまプリマー新書)

つむじ風食堂と僕 (ちくまプリマー新書)

☆4
吉田篤弘さんの人気作・月舟町三部作の番外編。吉田篤弘さんの小説は、世界観があってそれに魅力を感じるので、文章の参考に。内容は、つむじ風食堂を通して、主人公リツ君が色々な人と出会って、仕事の話を交わしていく。
登場人物が言うことはそれぞれの違うけど、どんな仕事でも魅力があるというのが言いたいところなんだろう。
心安らぐ、あたたかい物語。


映画篇

映画篇 (集英社文庫)

映画篇 (集英社文庫)

☆5
タイトルに惹かれて読んでみたところ大当たりな小説。抑揚があってどんどん読み進められるし、なにより単純に面白い。
映画が、章のタイトルや文中に出てくるのもアクセントになって良いなと思うし、完結した各章の物語が、少しずつだけ繋がっているのも、伏線回収っぽくて面白い。

街場の戦争論

街場の戦争論 (シリーズ 22世紀を生きる)

街場の戦争論 (シリーズ 22世紀を生きる)

☆4
戦争なんて、ニュースで目にすることはあっても、どこか遠い遠い違う世界の話のような気がしていたし、ただの昔話としてしか思えてなかった。でも、今になって、戦争が急に近づいてきた。歴史をみんなが知っていれば、そこからみんなが学んでいれば回避できたかもしれない現実。より良い社会にするための理想論はもちろん大事だけれど、理想だけじゃなく、現実に向き合っていくということが今の時代に大事なのかも。



今月ランキング

個人的なお気に入り本は、圧倒的に「HIGASHIYA」。
デザイン関係に興味ある人はぜひぜひ読んでみていただきたい本。

HIGASHIYA

HIGASHIYA

ただ、あくまで僕の個人的なデザイン観によるとも思うので、オススメする本としては「断片的なものの社会学」かな。

断片的なものの社会学

断片的なものの社会学

なんだか視野が広がります。