イリモノづくり

デザインは身近にありました。要るもの作ろう イリモノづくり。

美しい暮らしとは、どういうものか。

「美しいとは何だろう」
ここのところ、ぼんやりと考えているテーマ。

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なぜにこんなテーマを考えているのかというと、それは自分が、そして自分の周りの人たちがより豊かな暮らしをおくることができるようになりたいから。


せっかくこの世界に生を受けて、日々を過ごしていくのだから、より良い生活、より豊かな暮らしをしたい。
って思うし、おそらくそれって自然な欲求であって、ほとんどの人はこの考えに賛成なんじゃないだろうかと思う。



じゃあ、
より豊かな暮らしとは、どういう暮らしなんだろうか。

「美しい暮らし」が、「豊かな暮らし」

その答えのひとつが、「美しい」暮らしなんじゃないかと思う。

美しいものを見ることは、心が動かされる一つだし、人間の生まれながらに望む感性である。
美しいものを見たり、また自分が美しい暮らしを行うことが、より感性豊かに日々、心を動かされながら愉しんで生きることに繋がるんだろうと思う。


じゃあ次に、「美しい暮らし」っていうのは、どういうものなんだろう。
その問いに対して、頭に思い浮かぶものは、「丁寧な暮らし」であったり、「時間をかける」ことであったり、ひとつひとつの「所作の美しさ」であったり、それに「真剣に向き合ったり」することであったり…etc、ということ。


とはいっても、どれか一つが該当しているだけではダメ。
たとえば、時間をかけるだけではダメで、ダラダラとTVを観ながら肩肘をついてゴハンを食べていても、それは美しくは無い。

人やものを想う気持ちが自然と表に現れるのが、美しい暮らし。

「丁寧に、時間をかけて、姿勢も美しく、向き合っている」
こういう状態が美しいんじゃないかと思う。



じゃあ、「丁寧に、時間をかけて、姿勢も美しく、向き合っている」っていうのは、なぜ美しいと感じるのか??
これは、「人やものを想う気持ちが、表に現れている状態」だからだろう。

人を想う気持ちは、美しい。

人が人を想う気持ちは、美しい。
でも、それは心の状態なので他の人からは見えない。
それらが痕跡として表に現れることで、他の人は気持ちの一端を見ることができるんじゃないだろうか。


「今の時代に、紙の手紙が届く。」
これはもうそれだけで、気持ちが手紙という痕跡として現れているので、嬉しいはず。

「手書きの手紙が届く。」
自分のために、手間をかけて書いてくれたんだと気持ちが現れているので、もっと嬉しい。

「綺麗な字で、綺麗な見た目で、手書きの手紙が届く。」
綺麗な字は、より時間や手間をかけてくれたんだろうとわかる。
綺麗な字を見ることで、きっと綺麗な所作で、自分のことを想って、丁寧に書いてくれたんだろうとわかる。
それは同じ内容のLINEやメールよりもきっと嬉しい。

他の人のことを想うことができる余裕

「人やものを想う気持ちが、表に現れている状態」の「表に現れている」というのは、時間をかけたことが感じられたり、所作が美しかったり、その痕跡が見て取れること。
それを感じられる暮らしを営むことが、きっと「美しい暮らし」なんだろう。

自分のことだけでなく、他の人のことを想うことができる余裕というのもまた、美しさに繋がっているのかもしれない。